ある日の放課後――…


帰ろうとした時、


「胡桃、最近元気ないよな?何かあった?」

「そんな事ないよ?元気だよ!!」

「……ならいいけど。何かあったら言えよな」


そう言うと、渉くんは寂しそうな顔をして私の頭をくしゃっと撫でた。


そんな渉くんの行動に、やっぱり私はドキドキするし、嬉しくなる。


でも……

今、寂しそうな顔しなかった?

なんで?


「くーるみ、帰ろう!」


若菜が笑顔で私の顔を覗きこんだ。


繭花は……


笑顔というより、なんかニヤニヤと笑ってない?


「なーんか、いい感じじゃない?」


ニヤニヤしながら繭花は言う。


「もう!からかわないでよ!!」


私は顔を真っ赤にする。


今のどこを見て、いい感じなの?

渉くん寂しそうだったよ?


私は疑問に感じながら、繭花と若菜と帰る。