「あっ、水沢くん……」

「渉、こういうの嫌いだよ」

「……っ!!」


水沢くんの言葉に五人組の女の子は何も言えなくなり、そして、パタパタパタッと逃げて行った。


「春川さん、大丈夫?」

「うん、大丈夫。助けてくれてありがとう」


水沢くんは、私の腕を掴み立たせる。


「水沢くん、何でここに?」

「陸でいいよ。俺、裏庭で昼寝していたんだ。そしたら、声聞こえてきて」

「そうなんだ。助かったよ。本当にありがとう」


私は深々とお辞儀をする。