「お前は十分強ぇよ。

ただ…この技はある意味捨て身だ。
確かに人を斬るのは甘ったれた気持ちじゃいけねぇし、生半可な力でもダメだ。

けどな、俺達は死ぬために闘いにいってんじゃねぇ。
勝つ為に、誇らしく生きる為に闘ってんだ。

防御を捨てた剣は辞めろ…って聞けやぁ!!!」


「えーだって話長過ぎー」




暇だったから素振りしてただけなのに。




「…ハァ、まぁいいけ
「ため息つくとハゲま
「うっせぇ!」




拗ねた土方はアタシの隣で素振りをし始めた。


背が高い分、威圧感がハンパない。



土方は(かしこ)まった試合より、自由な実戦型。



…ならアタシは?


アタシは何なのだろう。



分からないことだらけだ、自分も剣も。