それも気付いてたか。
それでも結構出してた方なんだけど、とは言わなかった。
なんだか悔しくて。
流石剣の天才なだけある。
や、強いのは沖田さんだけじゃない。
近藤さんはもちろん、さっきの永倉さんもそうだし、あとは―――
「あっ斎藤さん!」
「…こんにちは」
そう、三番隊組長 斎藤 一
「斎藤さんも食べます?」
「や、大丈夫…」
新撰組で沖田さんと争う剣腕、といわれている。
もし本気で勝負をしたら、多分どっちも死んでしまうだろう。
「斎藤さんは愁くんに会うの初めてですか〜?」
「さっき道場で見た…」
「じゃぁ挨拶はまだですね!!」
さ、愁くん斎藤さん、と笑顔でアタシと斎藤さんの間にいる沖田さん。
「「………」」
お互い何も言わず。
えっと…こういう時はアタシからの方がいいよね?
斎藤さんは目上なワケだし…。