学校じゃ“鬼の副長”で平隊士に恐れられていた、としか言ってなかったけど。


違うと思うんだアタシは。




「さっき土方が“2人を一緒にするより、別にした方が良いに決まってんだろ”って言ってたじゃないですか。
キツい言い方でしたけど、隊士を守るために言った言葉でしょう?」




沖田さんは気付いてたハズ。

土方がそういう人だと知っているから。




「強い人をまばらに配置して、なくなる命を少なくしたいんでしょう、あの人は」


「…よく知ってますね」


「分かりにくいですけど…ある意味分かりやすい人ですよね」


「愁くんだけですよ、分かるのは」


「沖田さんもじゃないですか」


「私はソレに気付くのに何年もかかりましたから…って愁くん、さっきのセリフ、なにげ自慢してません?」


「あ、気付いちゃいました?」


「確かに愁くんが強いのは否定しませんけどね〜。
今度はちゃんと本気出してくださいね!!」