僕は、汚い・・・。

お願い。

佐助さんに捨てられないように・・・。

「・・・麗、お前・・・」

「申し訳ございません・・・。また、殺めてしまいました・・・。どうぞ、切るなり捨てるなり・・・」

お願い、僕を捨てないで。

僕を、一人にさせないで。

お願い。

でも、あなたの邪魔になるのなら。

僕を捨ててください。

矛盾だな。

「俺のために、ここまでするとは・・・。お前は好きだ。ここまで尽くす奴はそうそういない」

彼方は、優しすぎます。

「フフ・・・ありがとうございます」

優しすぎます。

僕はあなたの道具です。

美しい容姿を持つ、僕。

女として化け、人をだます。

そんな職業。

僕は、最低?

最低だな。

それでもいい。

僕は、罪を犯し続ける。

あなたのおかげで迷いが消えた。

やっぱり僕は、あなたに尽くす。

罪を、いくらでも犯し続けよう。

のちに罪を償うのは、僕なのだから。