「早くおいでよ・・・」



 さあ、早く・・・。




 僕を楽しませてよ。





 土佐の役人さん。





 「じゃあ」





 「僕から行くよっ!」




 刀を持って走り出した!




 驚きのあまり、役人は動けていない。




 これは、チャンスじゃないか!




 刀は、交わされることなく、僕の勝ちだ。




 役人って、たいしたことないね。




 もっと強いと思っていたよ。




 がっかりだ。




 みんなの憧れは、この程度とは。




 「この程度とは、がっかりだね」



 麗のほほを冷たい風が通る。



 ああ、また罪を犯してしまった。