僕が護りたいと思う、佐助さんのような存在が。

以蔵にも、いるのだろうか?

あの眼は・・・僕と同じ眼だ。

一般の人間が持てるような眼じゃ、ない。

あの瞳の奥には、罪の意識がある。

僕がそうだから、わかるんだ。

あの人は。ただの人間じゃ、ない。

「お前は・・・わしと似ているな」

僕と、似ている?

誰もいない桂浜。

以蔵の声と波の音。

それ以外、何も聞こえない。

「僕と・・・似ている?」

よく、意味が分からない。

ザーーーン・・・。

波が勢い良く、来た。

「ああ、同じ眼だ」

「やっぱりあなたも・・・」

これ以上は、禁句だ。

たしかに、僕とあなたは似ていますね。