人を殺すのは、快感?

いや、そうでもない。

最初は、すごく、気持ちよかった。

でも、あとになると、罪悪感が襲ってくる。

夜に、僕が殺した亡霊が、僕を呪い殺そうとしていると思い、恐ろしくなる。

でも、やめられない。

殺人依存症?

違う。

だって、僕は、殺したくて殺すんじゃない。

大切な人を、護るために。

ただそのためだけに、続けるんだ。

誰よりも大事な、佐助さんを護るために。

「わしと・・・同じじゃ」

ついポロリと口に出した以蔵。

でも、僕には、うまく聞こえなかった。

彼は、何と言った?

「え?」

「いや、なんでもない」

彼にいるのだろうか。

命を懸けて守りたいと思う、誰かが。