怖い。

親の、父上たちの気持ちを知るのが。

もしも、自分は愛されていなかったとしたら?

僕は、どこまで堕ちる?

絶望の中の絶望の底まで。

堕ち続ける?

いやだ。

聞きたく、ない。

親なんて、いらない。

もう、いらない。

捨てたじゃないか。

僕を、捨てたじゃないか。

僕を、愛してるわけがない。

きっと、憎かったんだ。

だから、一人にしたんだ。

僕だけ、逃がしたんだ。

憎くて、憎くて・・・。

死んでもなお、僕の顔を見たくないから。

だから僕は生かされたんだ。

哀れに死んでゆく自分の息子を、あの世で笑って見たかったんだ。

そうだ、僕は、愛されてなんかいない。

父上たちが僕を生かしたのは、憎かったからなんだ。

「あはは・・・あはははは!!あははは・・・・・」

静かな土佐の地に、僕の笑い声が響く。