それで僕は、狙われていたというのか・・・。

「てゆうか、何その変な命令。何のために出したのよ・・・」

呆れている哉。

僕は、この娘に呆れるけどね。

なんのためにって・・・。

哉のためだよ。

どう考えても。

僕の思い込みに過ぎないが、きっと幕府は・・・。

僕が哉とともにいることを知っている。

だから。

哉を連れ戻すために、ね。

「ところで、あなたは誰なのですが?」

そうだ。

幕府の人間なら、僕を殺すはずだ。

でも、彼は僕を助けた?

それとも、今から殺す気か!

「わしは、坂本龍馬ぜよ」

・・・?

坂本、龍馬?

誰だ?

それ。

「龍馬、さん?僕は、麗姫。工藤麗姫」

この人は信用していい人だと思う。

僕の勘だけど。

「麗姫、のう。そこにいるのは、姫様の哉殿と、江戸の鬼、大野佐助かいな?」

この人は、頭がいい。

いずれ、国を動かす人間になるのだはないか。

僕の、カンだけどね。