深々と降る雪。

この雪はやむのだろうか?

考えることのない僕は、そんなことを考えてしまう。

僕の両親は、殺された。

僕は、小さいからと言って、生き残ってしまった。

今思えば。死んだほうがましだ。

夢も希望もない。

あるのはただ、生きる意味のない自分自身・・・

哀れな自分だけ。

毎日ごみ箱をあさり、食べ物を見つけ、食べ、生きてきた。

病気になっても、お医者様に行くお金も、呼ぶ気力もない。

いっそこのまま死んでしまおうか?

そんなとこだった。

「・・・一人か、坊主」

一人の男の人が、僕に話しかけてくれた。

話すのは、何年振りだろう。

3歳の時に捨てられ、あれから2年・・・。

「うん。僕はひとり。今までも、そしてこれからも」