いつもの風景、いつもの時間、そして、いつもの関係・・・
私は、「いつもの」が苦手だった・・・
そんな私の名前は、小野 詩織(おの しおり)
今日も、いつもの1日が始まる・・・
『ピンポーン!!』
私の1日は、隣の家に住んでいる幼なじみの、如月 奏(きさらぎ かなで)を迎えに行くことから始まる。
「はーい」
「っ!!///」
いつも出てくるのは奏ではなく、奏の1つ上の兄の、要(かなめ)さんだ。
そして、私は要さんに恋をしている・・・
「あー、詩織ちゃん。いつも悪いねーうちの秦、寝坊屋だから・・・」
「いやいや、ぜんぜん~。むしろ、私もプレッシャーで早起きできますから」
「ちょっと待っててね」
こうして、いつもの1日が始まっていく・・・
「ハア、ハア」
なんで息切れしてるかと言うと、あのあと秦が忘れ物をして、一回家に戻ったから。
「あんたのせいでっ「秦~、詩織~」
「やっほ~」と私たちの情景を気にしないでのんきに手を振るのは、私の親友の、種村 瑞希(たねむら みずき)だ。
「もうっなに?瑞希ー」
「テストの結果が貼ってあるよ~」
「「マジッ」」
「・・・」
「やった!俺1位だ!」
こう見えて秦は頭はいいのだ・・・
こいつのせいでいっつも私は2位だ・・・
しかも、顔もいいからほら・・・
「「「秦くーん」」」
うぜーのがまた来た・・・まあ、秦はさらっと流すけどね。
「「「奏くーん」」」
ちっ、スッゴイうざったいやつきた…
「俺、いま忙しいから今度ね☆」
「奏はいつもこういう感じにスルーするよね。あっ、だじゃれじゃないよっ」
いつもの詩織らしい…
詩織は要のことが好きなんだよ…
詩織も馬鹿だよね、要はお前の友達の瑞希のことが好きなのにさ。
まあ、俺も人の事言えないんだけどさ。
もう、頭のいい人はわかるよね。
俺は、詩織の事がすきなんだ。
叶わなくても、俺は諦めないけど…
「詩織は、あーゆう子と俺が遊んで欲しいの?」
「えっ、ダメダメ!!うちがめんどくさい!!」
……わかってねぇし。