「奏ちゃんの彼氏のライブなの?」


話を聞き終え佑介が聞けば、彩の顔が一瞬だけ曇る。


その一瞬の変化に気付いた佑介は・・・彩を強く抱きしめる。


「他に何かあるの?」


佑介はわざと彩の耳元で息がかかるよう話す。


佑介の息がかかったのか・・・彩の肩がピクッと動くが、構わず続ける。



「あーちゃん?顔赤いよ?」



チュッと耳にキスすれば・・・・彩は一生懸命佑介から離れようとする。



「佑先輩・・・恥ずかしくて死んじゃうから・・・本当にだめです」



涙目になりながら訴える彩の可愛さに・・・まだ続けたかった佑介だが、これ以上して彩に嫌われるのも嫌なのでやめておく。



離れた事で少しだけ落ち着いたのか・・・彩は佑介の目を見る。



「今日の失礼だった・・・男子覚えてますか?」


彩がそう聞けば・・・いつも優しい佑介の顔が少しだけ困惑したものに変わった。