どれだけの時間そうしていたのか分からなくなった時・・・彩の携帯が鳴った。


誰かだろうと見てみれば・・・・奏・・・・。


「佑先輩・・・・ごめんなさい・・・・。電話出ても良いかな・・?」


また口づけを落とそうとする佑介に、彩は申し訳なさそうに謝る。


「・・・・我慢してるから・・・早く切ってね?」


その言い方がいつもの佑介と違い子どもっぽく、彩は「はい」と笑うと電話に出た。



「もしもし?どうした?」



彩が何かあったかな?と思いながら出れば・・・奏の低音が耳を襲う。



「・・・・メールの返事は?」



その一言に川という事も忘れ、彩は叫んでしまう。



「あー!!!忘れてた」



彩の大声に・・・イチャついていたカップルの肩がビクッと揺れる。



心の中ですみませんと思いつつ、彩は奏に平謝りだ。



「ごめんね・・・忘れてた・・・・」


今にも泣き出しそうな彩の頭を佑介が撫でてくれる。