「えぇ・・・ハルカちゃん助けて」

そういうハヤトの襟首をつかむリュウ。

「悪かったってば・・・」

そういうハヤトにリュウは

「ばぁ-かっ。本気にすいんじゃねぇ」

と言った。

ヘロヘロになっているハヤトがなんかおかしくって

あたしは大声で笑った。

もうなんだかキャラとかどうでもよくなって

「あははは」

そんなあたしをハヤトもリュウも見ていたと思うけど

あんまり関係なかった。

こんなに笑ったのは

久しぶりだ。

青の空はなんだかあたしの新たなスタートのようだった。

神様がくれたチャンスかもしれない。

やっとくれたチャンス。

自分を変えるチャンス。

「ハルカちゃん笑いすぎだってば」

「いい加減にしろって、ハルカ」

「あははは、だってさ-」

屋上に響いたのはあたしの笑い声だった。

最強の女と言われる

『負けなしハルカ』

の声だった。