ハヤトはルックスがいい。

さっきも言ったけど。

そのルックスのおかげで、抱いた女は星の数・・・・・・

女にはかなりだらしないような男だ。

そんな女好きのハヤトは話を続ける。

「やばいほどケンカが強ぇらしんだよ」

ハヤトがにやりと笑う。

「そんなに強ぇのかよ。女の話だろ」

俺がハヤトに言うとハヤトは歩き出す。

なんだよ。今日はさぼりかと思ってたからかばんの中身は空っぽだ。

まぁ、どうせ、学校に行っても授業は受けない。

授業を受けられるような状況が学校というものにない。

「それがさ、男にも勝つんだってよ」

ハヤトは妙に興奮している。

「ザケぇ男だな。女に負けるなんてやってられっかよ」

俺は近くにあった缶を蹴り飛ばした。

「だろ、そう思うだろ」

ハヤトはわらっていう。

俺は意味が分からなかった。

ハヤトの笑う意味が。

「M校の澤田も負けたらしいぜ」

M校の澤田・・・澤田・・・

「澤田ってあの怪力男かよ」

俺が驚いていうとハヤトは「あぁ」って笑った。