ラプソディ5



無事期末テストも終わり、その後の学校で特別何かあったわけではない。

美佳たちもあれを大人に告訴するようなこともしなかった。

ただ陰口はひどくなる一方で、それが美佳の耳に入るのもほぼ日常茶飯事。

助けてくれるクラスメイトも一ヶ月しないうちにクラス替えがくるし、まわりが全員敵に見えてしまう。

滅入って体調を崩すこともしばしばあった。そんな彼女を気にかけながらも、りおんは別段変わらなくしていた。

「美佳さん、今日うち来ない? リズム王国買ったんよー」

今日は三月十四日、ホワイトデーだ。

あれから慎吾は美佳を随分案じている。

よく気分転換と遊びに連れていってくれたり、何度か家にも行った。