★ 響 ★

彼女の顔が少し暗い…


どうした??



練習はいつも明るくて頑張って大きな声出してるのに…



何かあった??



あっ、外したっっ!


彼女がそんなだとシュートも決まらなかった。

表情一つ気になる俺。





毎日、部日記を持ってきてくれる彼女。


入ってきた彼女に聞いてみた。


「今日、どした?何かあった??」


「…え、はい…」


「ん?話して…?」

「その…先輩を応援する女の子たちが気になって……響先輩って呼んでて…」



ヤキモチ??

やばい…嬉しいかも…

不安げな彼女の様子とは反対に俺は少しフッと笑った…


少し悲しい顔の彼女の顔がまた可愛くて…




……ギュッ…




「響って呼んで…俺も沙来って呼んでいい?」

腕の中で頷く彼女…

いや沙来はきっとまた赤い顔だろ〜な…


「響って呼んでみて…」



「…響……」



ドキっとした。

名前なんていろんな女に呼ばれてるのに…

大好きな沙来から呼ばれると俺はこうなるんだ…



ずっと俺の名前を呼んでて…


「大丈夫だよ、俺は沙来だけだから……」