★ 沙来 ★



「お母さ〜ん!響、クリスマス来るって」


「それは良かったわ。お父さんもいるし、お母さん頑張って料理作るから〜♪」



すごい張り切ってるし…

もうクリスマスって言ったら普通は彼氏と二人で過ごすんだからね!


って言いたかったけど…


イブは一緒に居られるし、響が家でって喜んでくれたからいいや。


それよりプレゼントだよ!



なきゃ絶対、ダメ!


すぐに友香にメール。



すると電話がかかってきた。


今バイト終わったから家に来るって…




「今日、彼氏はいいの?」


「うん、バイトの仲間と飲みに行くみたいから…で、プレゼントどうする?」


「う〜ん…香水とかは?」


友香からのいくつか候補上げてもらった中から決める事にした。


「でも一緒に買いに行くんでしょ?バレないように別々にその時だけ行動しなよ!」


「うん!分かった!」


「そういえば響先輩の誕生日はどうしたの?」


「4月だから…付き合う前だったから」




家に久しぶりに来てくれた友香に話をしようと思った。


気持ちを少し落ち着かせて…



「実は響ね、4月から1年海外に留学するんだ…」


「ええぇー!そうなのっ??」


「うん、親からの強い要望で…会社を経営するためにって」


「沙来、別れるないよね?」


「別れるなんて…1年待ってるから…響が居ないのは考えられないけど…響以外なんて無理だし…」


「ま、二人で出した答えならいいんじゃない?私は応援するよ!」


「うん、ありがとう」


「響先輩も大変だよ…知らない土地で色々あるだろうし…沙来にいつ変なヤツがくるかとか…」



否定する私にあんたは全然分かってないとか言ってた。



私にはいつでも親身になってくれる友香がいる。


大丈夫だよ…


きっと…