11時駅前の喫茶店。
沙来には午後から会う事になった。
「おい、話って何だよ」
「…うん…あのさ」
…
「私、変なやつに絡まれててさ…しつこい男でキモい奴で…ストーカーみたいでさ…」
「やめろって言えばいいじゃん、警察に言うとか言えば…」
「何度も言ったけど相手にしないし…男いるなら証明しろって…家の前まで来るんだ…」
「だから…だからフリでいいから…あいつに言って見せて終わりにしたいんだ、お願い!もう怖くて……」
何度も断った、無理だって…
仮の彼氏だとしても…
でも…異常な程怯える彼女の顔と涙を放っておけるはずもなく…
仕方なく了承した…
もう沙来には何もしないのを固く約束をして…