おいおい??

さっきのうるせぇテンションはどこだ??


「お前くらいならイイ男たくさん知ってるだろ、俺じゃなくても」


「…だって」


「とにかく俺は絶対無理!ほらもう帰ってくれよ」


「……分かった、今日は帰る。でもまた誘うから!」



はぁー、何だよこいつ。


今言った言葉全く理解してねぇ。

大丈夫かよ…まぁ去年はたくさんバカやったからな。

それはそれで楽しかったけど。

とにかく俺は沙来が来るしでこいつに早く帰ってもらいたいしで腕をつかんだ…

「もう帰れ」

「はいはい、じゃまたね響♪」



矢崎がドアを開けたらそこに沙来が立っていた…



「沙来…」


「………」


ほんの少しだけシーンとした。


矢崎が言った。

「今二人で話してたんだ。夏休み私と響遊び行くから!響もこんな子供と遊んでも楽しくないって!ねぇ〜響!」


矢崎は甘えた声で腕を組んできた…

なんだよ、こいつ!

沙来に何言ってんだよっ!

こんな女の言う事なんか信じるなよ!


「はっっ??矢崎っ、何言ってっ…」


俺は矢崎を睨んだ後、すぐに沙来を見た。


下唇を噛んで溢れそうな涙を我慢してるのが分かった…


矢崎の腕を振りほどいて傍に近こうとした瞬間、




「響のバカっっー!!」





近くづくどころか走り出して沙来との距離は遠くなってしまった…