響は強く抱きしめたまま動かなかった…
「…響??」
「響…どしたの?…ーえっっ!!
響は私の腕をグイッッと引っ張ったー!
そこはすぐ隣の視聴覚準備室だった。
薄暗い部屋だった。
黒いカーテンの隙間から外の明かりが差し込んでた…
その光だけで響の顔が見える…
私を壁に体を寄せられて、響が私の真正面にいる…
薄暗い中にも響の顔、目が見える…
前髪が少し目にかかってる…
鼻はすっと伸びてて色白な顔、綺麗な唇…
いつも私だけに見せてくれる優しい目は赤くなってまだ潤んでた…
今は少し悲しい顔…
「…沙来……」
ひんやり冷たい唇からの響のキス…
触れた瞬間、胸がキュンとした…
ドキンとした…
冷たいキスから熱い気持ちが込み上げてきた…
「…響……響ぃ…大好きだよぉ…」
響は私の腰を片手で抱き寄せて深く熱いキスをした…………
私は響の閉じてる長く綺麗な濡れたまつげを見て…
私もゆっくり瞳を閉じた…