次の朝。



今日は沙来は来るだろうか…




バスの中で窓の外を眺めながら沙来の様子を思い出してた…


震えて泣いてる沙来に何もしてやれなかった情けない自分も思い出してた…




こんな気分にも関わらず、横から篠田綾乃はいつものように話かけてくる。




こいつは中学から一緒でそこそこ付き合いもあって遊びもしたし別に嫌いでもねぇし。


ただその程度。





「綾乃、悪いけど今日は勘弁…悪い…」



嫌いだからじゃなく、もちろん好きでもない。



今は沙来の事だけを考えていたい…



俺は沙来だけだから。





そして
バスはいつもの通りに来た…




沙来は…





いるのだろうか……