“英語の文法が嫌いな訳じゃない”
高校に入学してから、何度となく幼なじみに言ってきたのだがなかなか信じてもらえないでいる。
「アンタが清水の英語だけ毎回サボるからでしょ〜」
小学校からの腐れ縁である“光井 晶子”(ミツイ アキコ)が持ち前の栗色のツインテールを揺らしながら呆れていた。
「アキには関係ないだろ…」
「お前がいない所為で、アタシが文句言われてんのよ」
怒気を強めた晶子に、パコッ!と丸めた教科書で頭を叩かれた。
「なんで清水だけ避けてんのよ?」
別に、と答えたらまた叩かれた。
「いくら点良くても内申書に響くのよ?」
「まだ、一年だぞ?」
お説教ママか、と呆れたように返すと今度は三回叩かれる。
「まだ一年なのに授業サボりまくってるバカドコのどなたですか〜?」
晶子のお節介が耐えかねてきたので、筆箱と漫画だけが入っている鞄を手に席を立つ。
「もう帰る、あとしく☆よろ」
アキにそれだけを言い残し、アキの叫び声を背にそそくさと学校を後にしたのだった。
――――――――――
―――――――
――――
―
「今日は何して暇をつぶそうかな?」
財布の中身を確認する。
全財産、777円―――
運がいいのか、悪いのか。
「最近出費が増えたもんな…」
学校を早退(非公式)したので普通に帰宅すると家族に勘ぐられてしまうので、いつも寄り道をしてから家に帰る。
と言っても、学校から家に電話をされれば一発でご破算なのだけれど…。
幸先が悪い自分の行動に溜め息をつきたくなってきた。
そうこうしているとケータイが震え、背面ディスプレイに《着信アリ》と映る。
画面を見て確認すると、
メール着信件数、13件
電話着信件数、35件
…全部[晶子]からだった。
とりあえずケータイの電源をOFFにして鞄に突っ込む。
「…モールで時間つぶそ…」
テキトーな退屈しのぎにはなるだろ、そう思いショッピングモールへと脚を向けた。
高校に入学してから、何度となく幼なじみに言ってきたのだがなかなか信じてもらえないでいる。
「アンタが清水の英語だけ毎回サボるからでしょ〜」
小学校からの腐れ縁である“光井 晶子”(ミツイ アキコ)が持ち前の栗色のツインテールを揺らしながら呆れていた。
「アキには関係ないだろ…」
「お前がいない所為で、アタシが文句言われてんのよ」
怒気を強めた晶子に、パコッ!と丸めた教科書で頭を叩かれた。
「なんで清水だけ避けてんのよ?」
別に、と答えたらまた叩かれた。
「いくら点良くても内申書に響くのよ?」
「まだ、一年だぞ?」
お説教ママか、と呆れたように返すと今度は三回叩かれる。
「まだ一年なのに授業サボりまくってるバカドコのどなたですか〜?」
晶子のお節介が耐えかねてきたので、筆箱と漫画だけが入っている鞄を手に席を立つ。
「もう帰る、あとしく☆よろ」
アキにそれだけを言い残し、アキの叫び声を背にそそくさと学校を後にしたのだった。
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「今日は何して暇をつぶそうかな?」
財布の中身を確認する。
全財産、777円―――
運がいいのか、悪いのか。
「最近出費が増えたもんな…」
学校を早退(非公式)したので普通に帰宅すると家族に勘ぐられてしまうので、いつも寄り道をしてから家に帰る。
と言っても、学校から家に電話をされれば一発でご破算なのだけれど…。
幸先が悪い自分の行動に溜め息をつきたくなってきた。
そうこうしているとケータイが震え、背面ディスプレイに《着信アリ》と映る。
画面を見て確認すると、
メール着信件数、13件
電話着信件数、35件
…全部[晶子]からだった。
とりあえずケータイの電源をOFFにして鞄に突っ込む。
「…モールで時間つぶそ…」
テキトーな退屈しのぎにはなるだろ、そう思いショッピングモールへと脚を向けた。