私はソファへゆっくりと座った。
真っ黒な画面のテレビを見つめていると、視界に何かの物体が飛び込んできた。
「お母さん…?」
「腫れが引くまで今日はそこにいなさい。ほらっ、さっさと冷やす!」
「……ありがと」
お母さんは、何も聞かずに氷を入れた袋を差し出してくれて。
私は袋を受け取って、そっと目元に当てる。
いつの間にか、ちゃんと学校にも連絡をしてくれてた。
本当、迷惑かけまくりの娘だわ。
今日はお母さんもパートが昼からのシフトみたいで、私と二人、リビングのソファに座ってテレビを見ていた。
「だいぶ引いたわね。そろそろお店行くから、お昼はちゃんと食べなさいよ?」
「ん。ありがと」