私はあの女の人と、近くのファミレスへ来ていた。
なんか、ゆっくり話をしてみたいって言われて。
「あ…そういえば名前、ちゃんと聞いてなかったね」
「あ。…村上凛です」
「私は長谷川菫(ハセガワスミレ)、よろしくね」
「…よろしくお願いします……」
はきはき話す菫さんに、何だか気後れした。
菫さんは和風美人って感じで、明らかにこの私との組み合わせは異様だった。
「…菫さんは、東和女子なんですね」
「え?ああ、親が勝手に決めた学校なの」
「そうなんですか…」
東和女子って言ったら、お金持ちしか通えない学校なのに。
菫さんの家も、そういう家系なのかな。