「村上~、ここ!ここ分かんねー!」


「はいはい」




生嶋は、本当に誰にも言いふらすことなく、今まで通り私に接してくれた。


でも、勉強を教えるとき、私のギャップを思い出したのか、時々ふっと笑うんだよね。


だから私もその時は、周りにバレないように睨んでやるんだ。




「明日の授業…小テストあるらしいよ」


「え゛っまじで!?」


「先生が職員室で言ってた」


「はぁ…部活行く気なくすわー」


「サボれサボれ」


「…村上……俺にバレてから容赦ねーな…」