「え……」




え!?


えぇ!?


なな、なんでっ?なんでバレてんの!?




「……ひ、ひ、人違いです!」




くるっと方向転換して、私はとりあえずその場から逃げた。


逃げたら肯定したことになるけど、とにかくその場にいたくなかったんだ。


家まで帰りついて、バタバタと階段を登った私は自分の部屋へ飛び込んだ。




「バレた…。生嶋にバレた…?」




和弥が病院にいたこととか、女の人と一緒だったとか、そんなことすっかり忘れるくらい、私の頭の中はパニック状態だった。