横からの声の主を私はそっと見て、目を見開いた。
なぜかと言うと、それは―――
「生嶋先輩っ!?」
そう、生嶋だったんだ。
部活帰りだったのか、生嶋も同じジャージを着ていた。
「なんだお前!?こいつらの先輩だぁ!?」
「そうだけど…何やってんだよ!?」
「こいつらがぶつかってきたんだよ。おかげで肩が痛てーんだよな」
「……でもあいつら、謝ったんだろ?なら、別に……うっ!!」
「ごちゃごちゃうるっせーな。おい…やっちまおうぜ」
いきなり殴られた生嶋は、男子二人のもとへ倒れこんだ。
こいつら…まじ最悪だ。
男達は生嶋達へ近寄ると、近くにあった棒を手に取って振りあげた。