「あっ!でもこれ皆に内緒だからね?…夏帆には言ってもいいけど、私から言いたいし」
「クス…分かった、約束」
「ふふっ、約束ね。……凛って私の秘密、何でも知ってるね」
「そうかな~?」
今日のは単に、亜由美の方から暴露してくれたんだけどね。
それからの時間はあっという間で、亜由美は帰って行った。
亜由美は自分のこと話してくれたけど…、私は何も話せなかったな……。
司の話題に夢中だったから、忘れていたけど…和弥、なんであの病院にいたんだろう?
見るからに元気って感じだったし。
あの女の人の付き添い…とか?
あの人、多分同い年くらいだった。
和弥には麻衣ちゃん以外に、お姉さんも妹さんもいない……
ってことはやっぱり―――
「はぁ……考えるの止めよ…」
私は、家に向かって歩き始めた。