「凛っ」


「亜由美~」




―――約束の日。


私と亜由美は駅前で待ち合わせた。




早めに受診を済ませたいとの希望で、話もそこそこに私達はあの病院へとやってきた。


亜由美とっては見慣れてる病院だけど、1年以上ぶりに来た私にはかなり大きく見えた。


土曜日も午前中まで診察をしている病院のロビーは、多くの人であふれていた。




「ごめんね、付き合わせて。多分時間かかると思うけど…」


「いいって、いいって」


「あ、トイレ行ってきていい?」


「どうぞ~」




亜由美を見送って、私はロビーを見渡した。


流石、大きい病院なだけある。土曜までこんなに沢山の人が来るんだもん。




きょろきょろと見渡している私の視線は、




「………え?」




ある一点で停止した。