息をのんだのは、私も同じだった。
そんな私の不安を察してか、私の手を握る力が少しだけ強くなった。
そうだ、これは私が望んだこと。
“学校でも和弥と一緒にいたい”
そう望んだのは私だ。
和弥に応えるように、私も手を握り返した。
ちょっとだけ和弥を見上げると、それに気づいた和弥は優しい笑みをもらした。
「俺の彼女」
和弥のたった一言に、私は宙に浮く感覚だった。
「「キャーーー!!」」
「うっそ本当に!?」
「すごーい村上さんっ!」
一気に騒ぎたつ皆に圧倒されている私を、和弥は引っ張るように教室の外へと連れ出した。