「先輩も酷なこと頼むよな…」




生嶋がそう呟いて、私はピンときた。


さっき、和弥が電話した相手って、生嶋だ。




「あのさ…私の顔って……そんなに」




―――酷い?




そう聞こうとしたけど、出来なかった。


ドドドっと私の周りにみんなが押し寄せてきて、生嶋はいつの間にか押し出されていた。




周りからは、まじまじと私を見つめる視線―――


な、何なの!?


突然のことに、私は言葉が出てこない。




「あの……村上さん、だよね」




遠慮がちに一人のクラスメートが口を開いた。