ブツブツ文句を言いながら私達から離れると、聖剛さんは夏帆の横へ座った。


それを見て夏帆はクスっと笑って―――。


そんな夏帆達を見て、私も笑った。




「なんか…いいな」


「え?」


「え!?あ、いや…」




危ない危ない。


隣に和弥いるんだった。






この日は走りに行くわけでもなく、皆散り散りに帰っていった。




そして今、私は和弥と二人、暗い夜道を歩いている。


『送る』


そうぶっきらぼうに言った和弥に、今日は素直に応じた。