聖剛さんは意味ありげに笑って、和弥の肩を叩いた。




「聖剛さん。なんで和弥機嫌悪いんですか?」


「ああ、実はね、和弥は~生嶋君にヤキんぐ…」


「聖剛…病院送りにしてやろうか」




和弥は聖剛さんの口を押さえて、ギロリと睨んだ。


……さっき、生嶋って言ったよね?


なんで…生嶋?




「んーんーんー!!」




聖剛さんは腕でバツを組み、降参の合図を出す。


それを確認した和弥は、「ばーか」と呟いて聖剛さんを解放した。




「ったく、もう和弥なんて知ーらね」


「言っとけ。俺に勝とうなんざ百年早えーよ」