和弥に背を向けて、私はゆっくりと歩きだした。




―――怖かった。


これ以上、和弥と一緒にいたら自分の気持ちを言ってしまいそうで。




「…待てよ」


「………」


「おい凛!!」


「……っ!」




和弥の怒った声に、私の足は止まった。


そして聞こえてくるのは、私に近づく和弥の足音。





「………」


「……誰だよ」


「何が…」


「祭…一緒に行くやつって誰だよ」


「誰だっていいでしょ…」


「は?」


「…和弥には関係ない」


「…意味分かんねぇよお前」