【綾夏:side 】

なんか…蓮くんと話ずらいな~。
めっちゃ 変なオーラでてるもん…
でも ちゃんと話さないと…

えっ…

「うぜぇから着いてくんじゃねぇよ!!」
えーー…こんな性格してんのー!

まあ 見た目ちょっとチャライからまさかとは思ったけど…
女の子に対してこんな言い方するなんて…
「顔はいいくせに、性格ダメじゃん」
「喧嘩うってんの?」
「意味わかんない」
「それこっちのセリフ」
まぁ そうかもだけど…
とりあえず、ゆうこと言わなきゃ!!
「まぁ これからよろしくね!!」
なんか…勝手に終わらせちゃったぁ…
もう 蓮くん帰っちゃったし。
でも あんなに性格悪かったなんて…
苦手になってきた~…

そういえば…
あの学校って 来週から寮になるんだよね。準備しなくちゃ。
でも もし私が寮に入れば、お母さん一人になっちゃう…相談してみよっと。

「ただいま~」
「お帰りなさい」
「ねぇ お母さん。来週からうちの学校、寮生活になるんだけど、どうしたらいい?」
「あなたの好きなようにしなさい」
「でも 私がいなくなったら お母さん一人になっちゃう…」
「心配しすぎっ!私はそんな年じゃないわよ♪」
「でも…」
「いいから。好きにしなさい」
「…うん。わかった!!あとで 準備するからお母さんも手伝って!」
「はいはい」
やったー!寮生活になるんだ~!
一人暮らしってちょっと憧れてたんだー!
でも…お母さんに悪いことしたかな…ちゃんと親孝行しないと…

そして、その日の夜…
私はあの人のことを考えていた。
櫻田蓮くん…いったいどんな人なのかな…

私は これから
とても悲しくて苦しい恋をするなんて。