「やぁ、健太郎。
昨日、花月楼へ行ったみたいだね。どうだった?」


翌日。
席に着き、胡座(あぐら)を掻いてブスッとしている俺に、優一が話しかけてきた。


「それがよォ…。
こいつ、鈴音と口論して暴力を奮った挙げ句、何もしねぇで帰ったんだとよ」


俺の代わりに口を挟んだのは、龍馬だ。



そう…


俺をあんな所に引きずり込んだ張本人の。