私は、もう止まらなかった。


「解らないね!
何不自由なく暮らしてるあなた達の悩みなんて、馬鹿らしくて見当もつかない!!」


―――バタンッ


『何をしているの!?』

通りかかった昴お姉様が、襖を開けて入って来た。



「…お客様、花月楼では暴力とみなされる行為はご遠慮下さい」


彼はその後、何も言わずに出て行った。