「そう考えると、死に別れるのも恐くないな」
燃え上がる熱は
あと少しで
辺りを囲むだろう
「俺…、まだ餓鬼だったんだな。
此処からお前を連れ出せば、お互い幸せに成れると信じていた。
だが…
それは勘違いだった。
そのせいでお前を傷つけ、仲間に苦労を掛けた。
そして…
挙げ句の果てには、何一つ護れなかった…。
その代償と言わんばかりに、俺は取り残された。
特にお前には、また寂しい想いをさせている…」
止まる事を知らない
燃え上がる熱は
やがて
全てを囲んだ
「もう、こんな想いはしたくない。
いや、させない。
今行くよ、鈴音。
もう、寂しくなんかない。
昴も有月も…
優一も龍馬も兄さんも…
お前の家族も…