「鈴音、こちらを向いて。
髪飾りをつけるわ」


はい。と答えて、私はお姉様の方を向く。


お姉様は、せっかくキレイにまとめた髪が崩れないように、ゆっくり簪をさした。


「はい、完成」


終わると、お姉様はいつも嬉しそうに微笑む。



「ありがとうございます」


私は、この瞬間のお姉様が大好き。