「ハァ…ハァ…」
健太郎を呼びに行かなきゃ!
暗い暗い、あの日歩いたこの森の道を走り抜ければ、健太郎が…
「ッ…ゲホッゲホッ」
ポタ ポタ。
苦しい…
あと少し あと少しなのに…
足が重たくなってきた。
「いやだ…」
助けたい 助けたい。
私の家族…
私の大切なヒト達…
嫌だ
有月… 昴お姉様…
ご主人…
あんなに私を大切にしてくれたヒト達
もう少し もう少しだよ
今、私が健太郎を呼ぶから…
お願い
無事でいて…
「健太郎…」
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