「本当に?」


私は「うん」と大きく頷いた。


「おめでとう 有月。
有月こそ、幸せになってね」


やっぱり、鈴音は自分のコトみたいに喜んでくれた。



「もう、二人が一緒に居る姿を見るコトは出来なくなってしまうわね」


…そうか。
昴様は、ココに残るんだ。きっと寂しいよね…。


「昴お姉様、鈴音は昴お姉様を決して忘れません、もちろん有月も。

だから…

鈴音を忘れないで下さい。
昴お姉様には、たくさんお世話になりました。
ありがとうございました」


鈴音は昴様に、深々と頭を下げた。
私も一緒に頭を下げる。

「昴様も、お身体に気をつけて下さい」

「ええ」


寂しそうに優しく笑う昴様。