昴お姉様は、丁寧に丁寧に私の髪を結んでくれる。


私はその間、ボーっと窓の外を見つめている。



「鈴音の栗色の髪は、鮮やかで羨ましいわ」


お姉様は、いつもそう言ってくれる。


「昴お姉様の その艶やか黒髪の方が美しくて、私には羨ましいですよ」


私がそう返すと、お姉様はいつも「ありがとう」と返す。



私の髪は、あっという間にキレイにまとめられていた。