「仲村の跡取りともあろう者が、何をしている!汚らわしい。

お前も孝太郎も一体何を考えているのだ!

これ以上仲村の名を汚す事は許さん。
恥を知れ!恥を!!」


親父は、まるで土石流のように言葉を発した。


「まったく…

お前も孝太郎も『出来損ないの餓鬼』のくせして、立派な口を利いたモンだな」


出来損ないの餓鬼…。

俺も、兄さんも…。


何故この人は、ここまで地位や名誉に溺れて、全てを押し付けようとするんだ…。

まるで、それが正しいかのように。



「俺も兄さんも…



あんたの操り人形じゃない!!


自分の事は、自分で決める。口出しは無用だ」