「さて、昴。
そろそろ 準備する時間じゃないか?」
「はい」
気がつけば、外は暗くなり始めていた。
そろそろ 帰ろう。
「では、邪魔になってしまいますね。
俺の話は、さっきので全てです。
また 伺わせて頂きます。ありがとうございました」
俺は立ち上がり、もう一度礼をした。
「いや、こちらこそ何かと不憫で申し訳ないですよ。
何度も言いますが…
その時は、鈴音をよろしくお願いします」
「はい。お邪魔しました。では、また後程」
「また、いらして下さい」
丁寧に交わした後、俺はそのまま家路についた。
昴の寂しそうな顔が離れないまま…。