最悪の場合、逆上して何を仕出かすかなんて、目に見えたモノではない。
鈴音は、近いうちに俺が引き取る。
ましてや鈴音は、もう時間がさほどない。
二人は最初から、結ばれないように出来ていたのだ。
結ばれないのならいっそのこと、互いの心を知らずして終わればいいのに…
そう思うのは、俺の生半可な優しさなのかも知れない。
俺の足取りは重くなった気がした。
とりあえず、また歩き出した。
正面の玄関は閉まっている為、裏口から静かに入って行った。
「…片海‥先生?」
たまたまそこを昴が通りかかった。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…