これが 鈴音と交わした最初の約束だった。 鈴音の涙は、温かくて綺麗だった。 鈴音がだいぶ落ち着いて泣き止んだ頃には、すっかり日は沈み、満月の夜になっていた。 「……戻るか」 「うん…」 暗くなった道を手を繋いで二人で歩いた。 特に会話は無かったが… ギュッと手を握り合った。離れないように。