「健太郎、早く自分の気持ちに気づくといいよね」

「そうだな」


知って欲しい、ヒトを愛する事を。
そして、誰よりも幸せになって欲しい…。

だから
見守ってやりたい。


「そろそろ帰るかな…。
勉強の邪魔して悪かったな、優一」


龍馬は、そう言って立ち上がった。


「いや、大丈夫だよ。
色んな話聞けたしね」


「あ、そうだ。
アイツの兄貴の事は、アイツにはまだ言うなよ?
向こうから、顔出しに来るかもしれねぇから」


「うん、分かってる」

「じゃぁな。
頑張れよ、百合香があっち(空の上)で悲しまないようにな。」


「そうさね。おやすみ」


おやすみ。と、龍馬は帰って行った。